なぜ、商売は○○したほうが繁盛するのか——自己開示という心理学のお話

先日放送された「カンブリア宮殿」で、売上げをグングン伸ばしているファミレスチェーンが紹介されていました。そのお店の名前は、「ばんどう太郎」。この飲食チェーン、とにかく異色です。たとえば、来店したお客様にリラックスして頂くために、あえてお店を○○にしているのだそうです。では、その○○とは、いったい何なのでしょうか?

1.大繁盛している飲食店が実践している心理学

「ばんどう太郎」は、北関東・茨城県を中心に68店舗を展開している和食ファミリーレストランです。日本の外食業界がマイナス成長を続ける中、「ばんどう太郎」は年々成長を続けていて、売上高は76億円に達しています。

さて、「ばんどう太郎」がお客様にリラックスして頂くために実践していること、それは、「あえてお店に隙を作る」ということです。

番組の中で、青谷洋治社長が次のように語っています。

「建物は経営者にとって都合のいいものではなく、お客にとっていい建物にしたいんです。
普通に設計士が作ると、きちんと背筋を伸ばして食事をするような完璧な店を作ってしまいます。
私はお客様に背筋を伸ばして食事をさせたくないんです。
だから、図面を少し汚します。ダサくするんです。
お客様が『直したほうがいい』と感じるように隙間をつくるというか、安心感を作る。あえて隙を作るんです」
(情報元:テレビ東京「カンブリア宮殿」2014年2月13日 放送の回

これはすごく興味深い話ですよね。

通常であれば、お客様によい印象を与えるために、完璧なお店を作ろうとしてしまいがちです。でも、それだとお客様がリラックスできないわけですね。

それよりも、あえて少し無防備な店内設計にしておいたほうが、お客様はリラックスできるということですね。

2.弱みを見せることで安心感を与える——自己開示

これに近いお話を、精神科医の斎藤茂太先生が著書のなかで書いています。

「対人関係では、相手に隙を見せることも大事なことです。
(中略)
自分の失敗談などを話して、相手に隙を見せること、これは聞き上手にもつながります。
僕の講演ではまず自分のだらしないところを全部話してしまいます。
(中略)
財界の大御所であった故・水野重雄さんは、人とのつきあい方にふれて、つぎのようなことを話されています。
『私は若いころから、自分が裸になることを心がけたつもりです。こちらからまず裸になれば、相手も安心するものです』」
(引用元:斎藤茂太著 「『いい人』が損をしない人生術」)

斎藤茂太先生の著書にも書かれているように、自分を完璧に飾るのではなく、自分自身の弱みや欠点も含めて、相手にさらけ出すことが、相手に安心感を与えるコツなのでしょうね。

ちなみに、心理学では、自分についての個人的な情報を率直にありのまま相手に伝えることを「自己開示」といいます。

ある心理学の実験によれば、完璧そうな人間ほど、ミス(や弱点)を見せることによって、 かえって相手に親近感を与えることができるとのこと。
(情報元:ALL ABOUT「弱点を開示してこそ得られる好循環」

これらの知識は、商売の現場でも使えそうです。

参考記事
心理学入門講座「自己開示の返報性」
girlswalker.com「自分の秘密を話すとその相手に好かれる」心理学的な理由

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