リサーチでお客様に「どんなものが欲しいですか」と聞いてはいけない理由

新商品を開発する際、客様のニーズを把握することはとても重要ですが、リサーチを行う際に、してはいけないことがあります。
それはいったい何でしょうか。
今回は、リサーチで「してはいけないこと」と「すべきこと」をご紹介します。

1.リサーチでしてはいけないこと

新しい商品やサービスを開発する際に、市場調査を行うことがありますが、その際、してはいけないことがあります。
それは、お客様に対して、「どんなものが欲しいですか」と聞くことです。

なぜこの質問がダメなのか。

それは、どれだけお客様に「欲しいもの」を聞いても、革新的なアイデアが生まれ出ることがないからです。

このことを端的に表しているのが、ヘンリー・フォードの次の言葉です。

「もし私が顧客に、彼らの望むものを聞いていたら、彼らはもっと速い馬が欲しいと答えていただろう」―――ヘンリー・フォード

つまり、お客様は「いま存在する商品を少し改良したもの」を想像することが出来ても、自動車という全く新しいアイデアを思い浮かべることができないわけです。

2.革新的なアイデアを生み出すリサーチ方法

では、新しい商品やサービスを生み出すためには、どのようにリサーチすればよいのでしょうか。

2-1.お客様の「不」に耳を傾けると、ニーズが分かる

ひとつは、「お客様が抱える問題や悩み、フラストレーションやストレス」についてリサーチすることです。

ここでのポイントは、「不」が付く言葉に注意を向けることです。

たとえば、「不満」「不潔」「不快」「不安」「不用」「不便」などなど。

お客様が抱えるこれらの「不」に耳を傾けてみると、新しいニーズが見えてきます。

リクルートで「とらばーゆ」「フロムエー」「エイビーロード」など14の新しいメディアを立ち上げたくらたまなぶ氏は、次のように語っています。

夢よりもグチ、ニーズ・ウォンツよりクレーム、不満・不安・不快など『不』のつく日本語すべてを聞くことが重要。そのどれか1つを裏返すことができれば、満足へと変わる。
(引用元:JASRAC寄附講座「くらたまなぶ 『創刊男』の仕事術(しゃべり編)-『不のつく日本語』を求めて」

2-2.お客様の生活を徹底的に観察する

もうひとつの方法は、お客様の生活を徹底的に観察することです。

お客様の生活に入り込んで観察をすることで、お客様自身が自覚していないニーズに気づくことが出来ます。

たとえば、ファミリーマートでチルドデザートを購入する消費者層は、女性4割に対して男性は6割に達するのだそうです。この意外な事実をもとに生み出されたのが「俺のスイーツ」シリーズ。「俺のスイーツ」シリーズは、「スイーツをがっつり食べたい」という男性のニーズに応えて、ヒット商品となりました。

お客様が抱える「不」に注意を向け、お客様の期待を超える商品を作ることが、ヒットのカギとなりそうです。

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