なぜ「共同購入型クーポンサイト」で衝動買いをしてしまうのか――ビジネスで使える心理学

2010年頃に「ポンパレ」や「グルーポン」といった「共同購入型クーポンサイト」が日本に進出して以来、多くのユーザーの間で、共同購入クーポンサイトは生活の一部分になっています。

なかには、「共同購入型クーポンサイト」でついつい衝動買いをしてしまった方も少なくないでしょう。

では、ヒトはなぜ、「共同購入型クーポンサイト」で衝動買いをしてしまうのでしょうか。

今回はその仕組みについてご紹介します。

1.フラッシュマーケティングとは

「共同購入型クーポンサイト」は、マーケティングの分野では「フラッシュマーケティング」と呼ばれています。

「フラッシュマーケティング」の定義は、「割引価格や特典がついたクーポンを、期間限定でインターネット上で販売する手法」のこと。(引用:ウィキペディア

「『Flash(閃光)』のように瞬間的にユーザーに情報を伝達し、また、短い期間でクーポンを販売することからこの名がついた」と言われています(引用:コトバンク

さて、これらのフラッシュマーケティングサイトには、衝動買いを起こさせる仕掛けがたくさん組み込まれています。

では一体どのような要因が衝動買いを起こさせるのでしょうか。

2.衝動買いを起こさせる4つの要因

フラッシュマーケティングサイトが衝動買いを起こさせる理由を4つ挙げてみます。

2-1.通常ありえないくらいの大きな割引率

共同購入サイトの最大のメリットはやはりなんといっても“魅力的な優待価格”です。グルーポンやポンパレでは50%OFFは当たり前、最大で99%OFFのものもあります。
人の心は不思議なもので、目の前に激安商品がころがっていると、もともとは欲しくない商品であっても、ついつい買ってしまうものです。価格も安くなり、リスクも少なくなるので、余計に慎重さが失われると考えられます。

2-2.“今しか手に入らない”という緊迫感

ほとんどの共同購入型クーポンサイトでは、商品購入のタイムリミットが決められています。通常、タイムリミットは短いもので1日程度。長いものでも数日間です。

「もしこのチャンスを逃せば、この優待価格で商品を購入することが二度とできないかもしれない」という緊迫感が、消費者を衝動買いさせる可能性があります。

ちなみに、“最低購入人数(人数ノルマ)”も設定されている場合もあり、たとえば「100人以上の購入者が現れなければ、誰一人として優待価格を享受することができない」というルールになっています。そのため、消費者は友人を誘ったり、TwitterやSNSなどで自ら宣伝を行い、参加者を募るという行動をとります。結果、口コミが拡がり、参加者が増えることになります。

2-3.選択肢の少なさ

フラッシュマーケティングサイト内で消費者が行う意思決定は非常にシンプルです。つまり消費者が決められるのは、目の前に出展されているひとつの商品を“買うか買わないか”、ただそれだけです。

商品や情報の量が多くなればなるほど、消費者は迷い、結局買うのをやめてしまったりするものです。けれども「共同購入サイト」のように、目の前にたった一つの商品を提示されて、「いまなら80%OFFでこの商品を買うことができます。買いますか?それともやめますか?じっくり考えている時間はありませんよ」と 問われれば、理性的とはいえない決断をする可能性が高まります。

2-4.偶然性とドキドキ感

フラッシュマーケティングサイトでは、日替わりで毎日新しい商品が出品されていきますが、いつどのような商品が出品されるかは、誰にも分かりません。

そうすると、消費者の心の中には「明日はどんな商品が出品されるのだろう? 明日もサイトを覗いてみよう」という気持ちが生まれるのではないでしょうか。

さらに、自分が求めている商品が出品されるかどうかは、まったく予測することができません。もし偶然にも自分が欲しかった商品が出展されていれば、“千載一遇のチャンス! いま買わないと損!」といった具合に、即断即決するケースも多いのではないかと考えられます。

このように考えてみると、「フラッシュマーケティングサイト」には消費者の心をドキドキさせたり衝動買いさせたりする要素がたくさん隠されていることが分かります。

モノ自体の魅力以外にも、“モノを買う”というプロセス自体にエンターテイメント性があって、それが非理性的な消費を誘っているのではないでしょうか。

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