リピート購入率を劇的にアップさせる「オペラント条件づけ」という心理学テクニック

売上げをアップさせる上で重要になるのが、リピート率を向上させることです。

もちろん、良い商品を作り、お客様に満足して頂くことはリピート率アップの前提条件ですが、それ以外にも、リピート率やリピート回数を増やす方法があります。

その方法とは、心理学の「オペラント条件づけ」を活用した方法です。

1.「オペラント条件づけ」とは

「オペラント条件づけ」とは、「動物(ヒトを含む)が自発した反応の直後に報酬など特定の刺激を与えることで、その反応が生起する頻度を変化させる実験手続きであり、アメリカの心理学者スキナー(B.F. Skinner)が考案した条件づけの手法」です。
(引用元:脳科学辞典「オペラント条件づけ」

少し噛み砕いて言いますと、相手が何か行動を起こした直後に、報酬などを与えることによって、その行動が起こる頻度をコントロールする手法のことです。

ビジネスに置き換えて表現しますと、お客様に「ごほうび」などをプレゼントすることで、何度も購入して頂けるようにすることです。

この「オペラント条件づけ」で重要になるのが、どのようなタイミング(スケジュール)で報酬を与えるかという点です。

なぜなら、スケジュールによって、相手が行動を繰り返す頻度が変化するからです。

2.タイミングがリピート率アップのカギ

「オペラント条件づけ」のスケジュールについてお話するまえに、いくつかのキーワードをご説明します。

●オペラント反応(オペラント行動)・・・条件づけの対象とする自発反応

●強化子・・・自発反応の直後に与える報酬などの刺激

●強化・・・強化子を与える操作

さて、次に、オペラント条件づけの「強化スケジュール」についてご説明します。

オペラント条件づけにおいて、報酬を与えるタイミングは、主に次のパターンがあります。

●連続強化・・・行動に対して“毎回”報酬を与えるパターン

●部分強化・・・行動に対して“不定期”に報酬を与えるパターン

そして、「部分強化」には、主に次のパターンがあります。

<部分強化の主なパターン>
●定率強化スケジュール(fixed ratio FR)・・・反応(行動)を一定回数繰り返したときに強化する方法。たとえば、問題を5つ解いたら、ご褒美のアメをあげる、といったもの。或いは、給与の出来高払いがこれに相当します。この方式ではオペラント反応がコンスタントに生起し続けます。

●変率強化スケジュール(variable ratio VR)・・・何回目の反応で強化するかはその都度ランダムに変動するが、平均してある反応数が生起したとき強化する方式。例えば、レバーを1~5回押したら報酬を1回もらえる仕組みなど。パチンコやスロット、宝くじやソーシャルゲームのガチャなどがこれに相当します。反応が常に高頻度で生起するという特徴があります。

●定間隔強化スケジュール(fixed interval FI)・・・一定時間が経過した後の反応を強化する方式。たとえば先の強化から10秒経った後の反応を強化する方法など。時間給、週給、月給などがこれに相当します。設定された時間の間隔が短くなるにつれ、徐々に反応の生起頻度が上がるというパターンを生みます。

●変間隔強化スケジュール(variable interval VI)・・・いつ反応を強化するかはその都度ランダムに変動するが、平均してある時間が経過した後に反応を強化する方式。釣りなどがこれに相当します。反応の生起頻度は低いが安定して生じ続けるという特徴があります。
(参考文献:脳科学辞典「オペラント条件づけ」

3.ウェブ戦略において「オペラント条件づけ」をどのように応用するか

前述しましたように、「オペラント条件づけ」の強化の方法にはいくつかのパターンがありますが、なかでも強力なのが、「変率強化スケジュール」です。

この「変率強化スケジュール」を利用している例が、ソーシャルゲームの「ガチャ」です。

「ガチャ」とは、カプセルトイの俗称「ガチャガチャ」「ガチャポン」に由来し、ランダムにアイテムを入手できるゲーム内のシステムのことです。(引用:ウィキペディア

この「ガチャ」の最大の特徴は、お金を支払ったとしても、欲しいアイテムが必ずしも手に入るわけではない点です。

特に、レアなアイテムの場合は、手に入る確率が低いため、何度も購入しなければなりません。価値の低いアイテムが連続で出現し、落胆することもあります。

ただ、その分、「当たり」が出た場合は、喜びが非常に強くなります。脳にとっては、これは非常に強い刺激となります。

こうした刺激がクセになり、「ガチャ」にハマり込むユーザーは少なくありません。

一年半ほど前に「コンプリート・ガチャ」問題が世間を賑わせたことからも、「ガチャ」の吸引力がどれほど強いかを推し量ることが出来ます。

「ガチャ」以外にも、パチンコや宝くじなどは、「変率強化スケジュール」の性質を持っています。

最近では、FXの「バイナリーオプション」も、「変率強化スケジュール」に相当するのではないかと思います。

「バイナリーオプション」とは、為替レートが「上がるか・下がるか」だけを予想して、勝てば利益を得られ、負ければ損をするという投資手法のことです。

「バイナリーオプション」の場合、たしかに自分自身で予想をすることができるのですが、為替レートがどのように変動するのかを予測するのは極めて難しいです。そういった意味では、「バイナリーオプション」も一種のギャンブルであり、変率強化の性質を持つシステムであると考えられます。

ほかにも、およそ30年ほど前に流行した「ビックリマンチョコ」も、「変率強化スケジュール」にあてはまるケースです。

さて、私たちがネット販売を行う際にも、「変率強化」を活用することができます。

たとえば、ネットショップのお店がクーポン券を発行する場合、割引率を一律にするのではなく、「90%割引」や「50%割引」「10%割引」などのクーポン券を箱の中に用意しておいて、お客様にくじ引きのような具合で一枚引いていただく、という方法が考えられますね。

或いは、特定のレア商品を「抽選制」にし、抽選に当選した方にのみ販売するという方法も考えられます。

「オペラント条件づけ」を活用して、いろいろな販売手法を生み出せそうです。

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