ギャップがお客様の満足度を高める――ゲインロス効果

私が普段モノを買ったりレストランで食事をする際に、「このお店は良かったなー」と思うのは、期待以上の満足度を得られたときです。

おそらく多くの方が、このように考えていらっしゃるのではないでしょうか。

では、「期待以上の満足度」は、どのように生み出せば良いのでしょうか。

今回は、そのヒントになる心理テクニックをご紹介します。

1.「ゲインロス効果」で印象を強める

心理学の理論に、「ゲインロス効果」というものがあります。

「ゲインロス効果」とは、一定してポジティブな情報を受け取る場合より、低から高へ上昇するパターンの情報を受け取る場合のほうが、影響力が大きくなる心理的効果のことを指します。
(引用元:武芸「集団における他者能力レベル変化が社会的促進に及ぼす影響」

少し噛み砕いて言いますと、「ゲインロス効果」とは、「最初にマイナスの印象を与えておいてから、そのあとでプラスの印象を与えたほうが、相手により大きな好印象を与えることができる」という心理的効果のことです。

たとえば、見た目は怖そうなのに、接してみると実はとても優しかったりすると、ギャップが大きい分、その人の印象が深く心に残り、他の周りの人よりも魅力的に見えたりします。

あるいは、指輪をプレゼントをする際に、まず最初に「おもちゃの指輪」を冗談っぽくプレゼントして、相手をほんの少しだけガッカリさせてから、そのあとで本命の高価な指輪をあげたほうが、初めから高価な指輪をあげるよりも、より大きなプラスの印象を与えることができます。

さて、この「ゲインロス効果」を日頃から実践しているのが、芸人さんたちです。

そこで、続いては、著名な芸人さんたちが実際に行った「ゲインロス効果」の事例をご紹介します。

2.芸人さんたちの伝説のサプライズ

まず最初にご紹介するのは、ダウンタウン浜田さんの「500円のおもちゃ券」の話です。

簡単に説明しますと、山崎邦正さんが結婚式を挙げた際に、ほかの方が「ご祝儀」としてお金を渡すなか、ダウンタウンの浜田さんは「500円のおもちゃ券」をご祝儀袋に入れて渡したそうです。

結婚式が終わり、疲れていた山崎邦正さんと奥様は喧嘩をしてしまったそうです。

そんなとき、浜田さんからもらったご祝儀袋を開けてみると、なかに入っていたのは「500円のおもちゃ券」。山崎さんと奥様はふたりで笑いあったそうです。

その後、山崎さんが浜田さんのところにお礼のご挨拶に行くと、浜田さんは改めてちゃんとしたご祝儀を渡したそうです。

山崎さんは「500円のおもちゃ券」を、いまでも家宝にしているとのこと。
(参考資料:ベイ情報「山崎邦正と浜田雅功の感動の『500円のおもちゃ券』」

北野武さんにも、伝説的なサプライズの逸話があります。

たけし軍団のラッシャー板前さんが引越しをしたとき、
「引越し祝いは何がいい?」と北野武さんに聞かれ、
ラッシャーさんは「最新の洗濯機が欲しいです!」と答えたそうです。

すると、後日、引越し先に「たらいと洗濯板」が宅配で届きました。

差出人は、北野武さん。

「これはたけしさんにやられたな」と思いつつタライの裏を見ると、封筒が貼り付けてありました。

封筒の中をのぞくと、中には、百万円と、「コレでいい洗濯機買え!」と書かれた手紙が入っていたそうです。
(参考資料:「誰かに話したくなるビートたけし(北野武)の破天荒すぎる伝説集」

3.ギャップがお客様の満足度を高める

お客様の満足度を高めるためには、もちろん、サービスや商品の品質を高めることも大事ですが、「見せ方」をひと工夫することで、お客様の満足度をより高めることができるのではないでしょうか。

ダウンタウンの浜田さんや北野武さんは、「お祝いのお金を渡す」というごく日常的な出来事を、サプライズに変えました。

私たちが日々商売をする際にも、「ゲインロス効果」をうまく使うことによって、お客様に「期待以上の満足度」を提供できるのではないでしょうか。

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